人気のベースブリッジおすすめ比較&金属素材の種類と音の違いを解説します

ベースのパーツに使用される金属には、亜鉛、ブラス、アルミニウムなど、数多くの種類がある。

使用される金属の種類によってベースが響かせる音は変わるが、どのように変わるのかを正確に理解することは容易ではない。

 

本稿ではハードウェアに使用される金属の種類と、ベースの音の傾向について整理してみたいと思う。

 

ハードウェアとは

ベースは基本的には木材で作られるが、ペグやブリッジのように硬さが必要とされる部分には、金属を使うのが一般的である。こういった金属素材の部品を総称してハードウェア、またはハードパーツと呼んでいる。

 

ハードウェアに使われる金属は、素の金属がそのまま使われるわけではなく、一般的にはメッキ加工が施される。メッキ加工とは、さびやすい金属をサビから守るために、電位差が高い別の金属で覆うことをいう。

また、表面を覆う金属の光沢によって、エレガントな質感が得られる。メッキ加工には主にニッケルメッキ、クロムメッキの二種類が使われ、加工するメーカーによって質感は若干異なる。

 

使用される金属とそれらの特徴

ハードウェアに使用される金属にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴がある。以下に代表的な金属とその特徴、比重、および使用されることが多い部位を示す。

 

比重とは

水を1とした、物質の質量を示す重量比。比重が1より大きなものは水に沈み、小さなものは水に浮く。簡単に言えば比重が大きなものの方が重い、ということになる。

 

亜鉛

銅、マグネシウム、アルミなどと融合させた亜鉛合金としてから使用されることがほとんどであり、亜鉛そのものが単独で使われる事は滅多にない。

 

現在最もポピュラーな素材であり、ほとんどの場合は加熱して溶かして液状にした亜鉛合金を金型に流し込んで作る、ダイカスト製法と呼ばれる方法で成形されている。比重は7.14であり、ペグの素材として使われることが多い。

 

ブラス

一般的には真鍮と呼ばれている金属。亜鉛と銅の合金で、亜鉛合金に次いでポピュラーな素材である。亜鉛合金はダイカスト製法で成形されるのが一般的だが、加工性が良いブラスは切削加工で成形されることが多い。

 

比重は8.43であり、ブリッジ、ストップテールピース、イナーシャブロックの素材として使われることが多い。

 

アルミニウム

ハードウェアによく使われる金属素材である。アルミ缶、アルミホイルからイメージできるように、加工は非常に容易である。非常に軽量で柔らかいため、強度を増すために合金として使われる事も多い。

 

一例を挙げると、ジュラルミンと呼ばれる金属はアルミニウム、銅、マグネシウムの合金である。比重は2.7であり、ブリッジ、ペグ、ストップテールピース、イナーシャブロックの素材として使われることが多い。

 

ハードウェアに昔から良く使われている、伝統的な金属素材である。加工性が悪いので、亜鉛のようなダイカスト製法や、極めて高い圧力をかけた型で挟み込んで形を作るプレス加工で成形される。比重は7.19であり、イナーシャブロック、ブリッジサドルの素材として使われることが多い。

 

ステンレス

鉄にクロムを融合させた合金素材。クロムが鉄の表面をコーティングするためにさびにくく、独特な輝きが長い期間保たれる。その反面、加工が難しく、切削加工を施す際には加工工場が蓄積した独自のノウハウが必要である。比重は7.93であり、ブリッジサドル、フレットの素材として使われることが多い。

 

チタン

鋼鉄に近い強度があるが質量は半分程度ととても軽い。震動のロスが少なく、音の伝達性に優れている。さまざまなメリットがある高級素材だが、プレス成形も切削加工も難しく、加工難易度が高い。比重は4.5であり、ブリッジ、ブリッジサドルの素材として使われることが多い。

 

タングステン

金と同じくらい、そして鉄の2.5倍程の比重があり、とても硬く高価な金属である。加工の難易度はとても高く、切削加工には加工工場が蓄積した独自ノウハウが必須。比重は19.3であり、ブリッジサドルの素材として使われることが多い。

 

質量と音の関係性

金属で作られているハードウェアは、木材で作られているネック、ボディよりも必然的に質量が大きくなり、小さなパーツであってもベースの音に多大な影響を与える。例えばブリッジは弦の振動をボディに伝え、またボディの振動を弦に伝える。

 

そして、それらの振動が相互に影響し合うことによって複雑な倍音構成が生じる。

 

そのブリッジの質量が小さな場合には、ブリッジとボディにより大きな振動が生まれ、豊かな倍音が発生する。逆にブリッジの質量が大きな場合には振動が発生しにくくなり、共振による倍音の発生と弦振動のロスが抑えられることによって、サスティーンが伸びる。

 

また、ペグはその質量がヘッドの重量に大きく影響し、ネックの共振に大きな影響を与える軽いヘッド(質量の小さなペグ)の場合は倍音が豊かになり、重いヘッド(質量の大きなペグ)の場合はサスティーンが伸びる。

まとめ

ハードウェアの質量とベースの音の関係をまとめると、以下のようになる。

 

  • 質量が小さめのハードウェアを使うと、倍音成分が豊かになる。
  • 質量の大きめハードウェアを使うと、倍音成分が抑えられ、サスティーンが伸びる。